古いノートパソコンに Lubuntu をインストールし、無線 LAN を有効化したメモ

うちの親がパソコンを買い替えました。

動作があまりにも遅くなっていて、 Windows の起動に 10 分弱、最初にブラウザを立ち上げるのにも 2 分以上かかっていたためです。ハードディスクが末期なのか、システムファイルも一部アクセス不能になっているようでした。

再インストールを頼まれたのですが、幸か不幸かリカバリディスクが見つからず。

そんなわけで、この疲れきったパソコンは廃棄となりました。

…。

ただ、もったいないなぁ。

そういや、軽量版の Linux って使ったことないなぁ。

…。

てことで、 Ubuntu の軽量版である Lubuntu をインストールしてみました。

無線 LAN の設定に一番手こずったのと、ネットに繋ぎさえすればなんとかなるだろうってことで、無線 LAN の有効化までがメインになってます。

参考

環境

PC

OS

その他

  • 有線 LAN を使わない。
  • 起動ディスクの作成やデータ移動のため、今回環境を構築する PC のほかにもう一台 PC がある。

Lubuntu のインストール

起動ディスクの作成

Lubuntu のサイト から OS のイメージファイルをダウンロードし、起動ディスクを作成する。

Comapq 6710b は 32 bit なので x86 系をダウンロード。

インストール

Lubuntu のディスクから Compaq を起動。画面の指示に従って、普通にインストールをおこなう。

インストール時、ネットワークに繋がっていないことを注意されるが無視。

完了

ディスクを抜いて再起動。

…。

これで Lubuntu のインストールは完了。

インストールの時間自体は 20 分ほどかかったが、操作はちょっとしたボタン操作が 10 手順あるかないか程度だった。

無線 LAN の設定

今回設定をおこなった Compaq 6710b と Lubuntu 15.04 の環境では、インストール直後の状態で PC 本体に備わった無線 LAN 機能を使うことが出来ない。

そのため、別途ファームウェアのインストールと設定が必要になる。

必要なファームウェアの確認

以下のコマンドで調査する。

lspci は PCI デバイスを出力するコマンド。 -nn オプションで出力に デバイスの ID と名前を含めている。

0280 はデバイスのクラス ID 。前半 02 がネットワーク・コントローラ、後半 80 がその他を意味している。無線は比較的新しい技術なので、このその他に属することが多いようだ。

とはいっても 0200 に存在する場合もあるので、前述のコマンドで検索しても無線っぽい文字列 (Wireless, WiFi, 802, 等) がなければそっちも調べてみよう。

で、 Compaq 3710b の場合は 0280 で検索すると以下のような出力が現れる。

ここで重要になるのは Broadcom や BCM4311 や [14e4:4312] といった部分だ。

これらは無線 LAN 装置の製造会社や型番だ。

Linux Wireless という、 Linux カーネルのサイトにある無線 LAN 用の Wiki で検索すると装置に合ったインストール方法が書かれたページを見つけることができる。

以下、ファームウェアのインストール方法に続くが、これらは Compaq 3710b の場合である。

インストール (有線 LAN で接続する場合)

一応、メモ代わりに書いておく。

ネットワークの接続を確認して、以下のコマンドを入力するだけで完了する。

あとは SSID とキーを設定するだけ。

インストール (有線 LAN で接続しない場合)

準備

Compaq 3710b の場合、ファームウェアの設定に必要なのは以下となる。

  • b43-fwcutter
  • firmware-b43-installer

これらの .deb パッケージを別のパソコンでダウンロードし、 USB やディスク等の記録メディアに保存する。

一応書いておくと、 Lubuntu は実質 Ubuntu である。そのため各ファイルは Ubuntu や Debian のパッケージ・リポジトリから落とすことになる。

fwcutter のインストール

出力内容が重要になるので、ここではターミナルの画面からインストールをおこなう。

記録メディアのパスは /media/{UserName}/{MediaName} なので、カレントディレクトリを移動してから、以下のようにしてインストールをおこなう。

firmware-b43-installer のインストール

同じように、以下のような感じで実行する。

しかし、この処理は途中で失敗する。

原因はインストールの作業に外部サーバーからファイルを取ってくる処理が含まれているからだ。ネットワークが繋がっていないので、当然この処理は失敗する。

出力のうち、以下のような部分を探す。

ダウンロードを実行した日時と URL だ。

この行のアドレスのメモを取り、別の PC でダウンロードする。そして再び記録メディア経由で移動する。

firmware-b43-installer はこれだけのために使う。

fwcutter の実行

取ってきたファイルを解凍し、 fwcutter を実行する。

再起動すると、起動時の not found なんたらのメッセージが消えているはずだ。また、この時点で Wi-Fi 機器の状態を示すハードウェア・ランプも点灯する。

あとは接続先の設定をするだけだ。

ネットワークの接続先の設定

準備

基本は SSID とキーのパスのメモを探すだけだが、ほんの少し小技。

SSID

SSID は iwlist wlan0 scanning | grep SSID で検索できる。

出てこない場合は Wi-Fi を起動し直すと解決することが多い。 Compaq 6710b の場合、ハードウェア・ランプがボタンになっているので押して ON と OFF を切り替えると手軽でよい。

小技も小技だが、コピペが可能になり作業が少し楽になる。

Network Connections を使う場合

一気に書く。

デスクトップのスタートメニューから 設定 (Preferences) → Network Connections を開き、 Add ボタン → Wi-Fi → Create ボタンでアクセスポイントの設定画面を開き、使用する無線ルータの SSID とセキュリティ情報を入力して Save ボタンで保存。

保存後、再起動するとインターネットが使用可能になる。

Lubuntu を GUI で扱う場合、こっちで設定しておいた方がいい。通知も出るし、タスクバーにも電波状況が表示されるので便利。

コマンドラインでやる場合

方法は複数あるが、 /etc/network/interfaces に直接記す方法をとった。

iwconfig からやる方法もあるようだが、 SSID やキーの設定がなぜか通ったり通らなかったりして、うまくいかなかった。

キーの生成

無線 LAN で使う WEP とかのキーは interfaces に直接書くことができない。 16 進数の値に直す必要がある。

標準でインストールされている変換ツールは見つからなかったが、これは Lubuntu に標準インストールされている言語でやると簡単だった。

Python でのやり方と Perl でのやり方を併記しておく。

いずれの場合も 16 進数に変換された値が出力される。

個人的には、後から見ても何をやっているかわかりやすい Python の方が好み。

/etc/network/interfaces への追記

これは有線 LAN の場合とほとんど同じだ。

以下のように追記する。

そして再起動する。

…。

GUI 上では認知されていないような感じだが、無事ネットワークに繋がっているはずだ。

感想

今回 Lubuntu 環境を構築したのは Windows XP 時代の古い機種でした。中古で買ったこれには Windows 7 が搭載されていて、メモリが多少拡張されていようとも買った瞬間からとんでもなく鈍い代物でした。

それがどうでしょう。

10 分以上かかっていたデスクトップの起動は 1 分ちょっとで完了し、アイコンをダブルクリックしてから 2 分の硬直があったブラウザは数秒で検索したりブックマークを開いたりできるようになりました。

HDD が劣化しているため大切なデータは預けられませんし、速度もこれから急速に落ちていく可能性は否めませんが、掘り出し物を手に入れたような気分です。

そして何より、なんとなく触れてこなかった Linux での無線 LAN まわりの設定を少しでも知れてよかったです。

設定が面倒なのは古い機種を使っているせいかと思いきや、調べているとどうやら Linux では OS をインストールしてすぐに無線 LAN を使えないのは珍しくないようです。

面倒でしたが、今後、いつかきっとためになることを学べたような気がします。

ありがとう、 Compaq 6710b 。